毎日サービス残業だし、土日も部活で学校に行っている・・・。
教員から転職したいんだけれど、教員は転職しずらいんでしょ?
おすすめの転職先を教えて〜!
教員が転職しずらいと言われている事実は、確かにあります。
実際に私自身が教員で転職活動をした際、面接官に口を揃えて言われた言葉が、
「教員は営利経験がない」
です。
つまり教員の転職がしずらいと言われている理由はこれです。
確かに教員は金銭的な利益を出すために仕事をすることってありませんよね。
しかし民間企業は売上を立てることで成り立っている訳ですから、
やはり“売上を上げられる人材”を求めています。
じゃぁ教員は転職できないのか?
これからもこのライフワークバランスの崩れた生活をしなくちゃいけないの〜!?
そんなことは全くありません!
今回は実際に転職活動で内定を3ついただいた私が、教員経験を活かせるおすすめの転職先、転職の進め方、転職における注意点についてお話ししていきますね!
※本記事は20代後半〜30代前半くらいの転職を想定して書いておりますので、平均年収や残業時間等の記載については相違ある場合がありますのでご承知おきください。
教員経験が活かせる仕事まとめ
1 通信制高校の教員
通信制って言っても同じ教員でしょ?
今とあまり変わらないんじゃ・・・。
通信制高校はレポートを提出することで全国どこからでも高校卒業単位の取れる学校だよ!
生徒は学校に来ないの?
中には通学コースを設けている学校もあるよ。
基本的には生徒自身が週何回通うかを決められるんだ。
完全通信制は生徒が登校するのは年に数回という学校が多いんだよ〜。
え・・・それなら、部活動の時間がないってこと?
詳細を表でまとめてみたから下を見てみてね!
仕事内容 | レポートの添削と単位試験の評価・スクーリングと呼ばれる授業の実施・事務作業・生徒募集の営業活動 |
勤務形態 | 基本的に平日9時〜18時等。 ※学校によっては土日どこかで生徒募集活動を行う学校もあり |
平均年収(入職初年度の想定) | 360〜420万 |
平均残業時間 | 20〜30時間/月 |
こんな人に向いている | 事務的な作業が好きな人、ライフワークバランスを整えたい人 |
こんな人には向かない | 生徒と多く関わる仕事をしたい人 |
部活動や担任業務をこなされてきた方からすると、業務内容の変化に初めは少し驚くかもしれません。
しかし授業や部活動で動けなかった時間に事務作業を進められるので、残業時間は減らせると思います。
自分の裁量で進められる仕事が増えそうですね。
2 塾や予備校の講師
教員からの転職でよく見られるパターンです。
自分の経験やスキルをダイレクトに活かせますよね。
また、塾や予備校は“勉強を教えることに特化している”ので、持ち前の授業力を活かしたい!生徒指導は苦手・・・。という方にはおすすめです。
仕事内容 | 主に受験や定期試験対策を目的にした学習指導・テキスト作成・生徒募集の営業活動 |
勤務形態 | 基本的に13時〜22時頃 |
平均年収(入職初年度の想定) | 370万〜 |
平均残業時間 | 30時間/月 |
こんな人に向いている | 生徒指導よりも学習指導に力を入れたい人・夜型の人 |
こんな人には向かない | 夜の時間の勤務が厳しい人 |
塾や予備校によって細かい部分は変わってくるみたい・・・!
勉強を教える以外のことがしたいという人は、教室長/キャンパス長 という働き方もあるよ!
3 就労支援員
就労支援員ってなぁに?
発達障害の方や心の病を患ってしまった方に、一般就職のサポートをする仕事だよ!
教員はさまざまな児童生徒と関わってきただろうから、そういうサポートをする仕事も経験が活かせそうだね!
仕事内容 | 就労に必要な知識や能力の向上に必要な訓練・求職活動に関する支援・障がいの適性に応じた職場の開拓 など |
勤務形態 | 基本シフト制 |
平均年収(入職初年度の想定) | 350万〜 |
平均残業時間 | 20時間/月 |
こんな人に向いている | 人をサポートすることが好きな人・特別支援の経験がある人 |
こんな人には向かない | 子どもを対象にした仕事がしたい人・すぐに諦めてしまう人 |
就労支援は、社会復帰や社会参加を目指す人々が利用するもの。
メンタルが不安定な時には、なかなか活動が進まなかったりしまうかもしれません。
しかし利用者さんが無事に就職を果たした際には「仕事のやりがい」を感じられる素晴らしい仕事だと思います。
4 営業
営業職というのは、とても需要があります。
教員から営業?物を売ったことなんてないから不安・・・。
と思われる方もいるかもしれませんが、教員は日頃から“勉強をわかりやすく教えること”を専門としていますよね!
その説明能力やコミュニケーション能力の高さから、営業職への転職は十分視野に入れててもいいと思います。
仕事内容 | お客様のニーズや課題の解決に応える自社の商品やサービスなどを提案し、購入してもらうことで自社の売上に貢献すること |
勤務形態 | 企業によって様々 |
平均年収(入職初年度の想定) | 350万〜(成果報酬が多い) |
平均残業時間 | 30時間/月(人による) |
こんな人に向いている | 人と話すことが好きな人・ずっとオフィスにいたくない人・頑張った分だけ報酬が欲しい人 |
こんな人には向かない | ルーティーンワークが好きな人・安定した給料が欲しい人 |
企業やその人の働き方によって給料や勤務時間に大きく差が出てきそうな仕事だね。
教員はいくら成果を上げても給料が一定だから、数字で成果がはっきり見えるのはモチベーションに繋がりそうだよね。
5 人材コーディネーター
求職者と企業をつなぐ橋渡しの仕事だね〜!両者からヒアリングをして、マッチしたら転職活動を手伝っていくよ!
マッチングアプリみたいだね。
実際に求職者からはどんな仕事に就きたいかやどんな働き方をしたいかを聞いて支援をしていきます。
教員は人の話を聞くことも大きな仕事の1つだったはず。
その人が何を求めているか、どんな仕事が向いていそうかを見抜く力もあるのではないでしょうか。
仕事内容 | 派遣会社に所属している派遣スタッフへの仕事紹介・就業期間中のフォローや派遣先への対応 |
勤務形態 | 基本的に平日9時〜18時等 |
平均年収(入職初年度の想定) | 400万〜 |
平均残業時間 | 30時間/月 |
こんな人に向いている | コミュニケーション能力の高い人 |
こんな人には向かない | 人の性格傾向を見抜けない人 |
同系統で転職エージェントも視野に入れてもいいかも!
教員の転職活動進め方
1 いつから動き出せばいいか
さて、ここからは具体的に転職活動を始めていくにあたっての話をしていきたいと思います。
転職することにしたけど、転職活動の時間がない!!
これ、教員の方がぶち打ち当たる大きな壁ですよね。
特に担任を持たれていたり、部活動の主顧問をされていたりする方は、「自分が休んだらダメだ・・・」という意識があるかもしれません。
が、教員の転職可能時期は多くは4月です。
そして次年度の人事が本格的に動き出すのは1月頃から。
動き出すなら早めがいい!半年前の10月頃から動き出せば、焦らずに転職活動に取り組めると思います。
2 在職中の面接日程調整
私は12月の冬休みを利用してこの月に多くの面接をしました。
学期中の面接は“時間単位の有給”を使って行いました。
一日丸々休む必要はないですもんね。
半日休暇や時間単位休暇、長期休みを上手く活用して転職活動を進めました。
また、企業によっては17時以降の時間を設定してくださったり、リモートでの面接をしてくださったりしたので、そこまで大きく負担はありませんでした。
私は小学校勤務ですが、周りの先生方にバレずに転職活動を進めたかったので、できるだけ体育のない日に面接を設定していました。
ジャージからスーツに着替えると、あれ?ってなるので(笑)
3 履歴書・職務経歴書でアピールすべきこと
さて、冒頭の話に戻りますが、教員の弱みは“営利経験がない”ということでした。
実際に私も何をアピールすべきか悩んだ末、転職エージェントさんにポイントを教えてもらいました。
それは、「成果を数値で表すこと」
例
・授業案の改善でクラスの平均点が上がった。
→授業案の改善でクラスの平均点が50点から常に60点以上を継続できるようになった。
・不登校の生徒がいたが、生徒の気持ちに寄り添い、話を傾聴することで保健室登校ができるようになった。
→不登校の生徒がいたが、生徒の気持ちに寄り添い、話を傾聴することで週に2回保健室登校ができるようになった。
といった具合です!数字で表すとどんな実績を積んだのかが成果が分かりやすくなりますよね!
特に民間企で働いている人たちは日々数字を追っていますので、分かりやすく示すことが大事です。
4 転職エージェントに頼る
一人で進めるよりも、エージェントさんに頼った方がいいです。
履歴書・職務経歴書のポイントも、私一人で活動していたら改善されないままでした。
やはりプロの力を頼るに越したことはありません。
面接指導や履歴書添削、求人紹介など無料でやってくれますので、登録した方がいいですよ!
特になかなか時間の取れない教員は、エージェントさんを頼ることで転職活動を効率よく進めることができます。
ただ、1社だけじゃなく複数社登録することをお勧めします!
人間なのでやはりこれも相性があり、「あ、この人いいかも!」と思う方に支援していただいた方が、両者気持ちよく進めていけるので安心感があります。
【絶対に知っておきたい】教員からの転職注意したいこと
1 年収は大方下がる
私は転職活動をして内定を3社からいただいた後、結果【教職の中で校種を変える】ことを選んだのですが、一番の要因がここです。
ありがたいことに、教員は結構お給料をいただいていたみたいで・・・!
確かに、残業時間を考えるとその給料でも割には合いません。
しかし年収が150万下がる転職は、今の自分にはリスキーだと思い踏み留まりました。
でもライフワークバランスは改善したい。
結果、私の場合は小学校通常級担任→特別支援学級担任に変わることで少し負担を減らすことにしました
(もちろん支援級も仕事はたくさんありますが、人数が少ないので)
教員の給料が高めなカラクリは、ボーナス。
大幅に収入が減ることが耐えられなかったら、一度学校側に相談してみるのもいいと思います。
2 PCスキルを身につけておく
未だにハンコや紙媒体を主で使ってるのって・・・・教員だけかも?
どの業界の面接官の方もおっしゃってましたが、民間企業は基本仕事全般はPCで行います。
紙媒体を一切使わないとおっしゃってた業界もありました。
学校の中にいると気が付きませんが、外に出るとある程度のPCスキルはあって当たり前と思われています。
もしも不安があるのなら、「MOS」という資格を取ったり、自分でWord・Excel・PowerPointの基本スキルは勉強しておいた方がいいと思います。
私もPCは疎い方なので、勉強しようと思います・・・。
3 福利厚生は充実していない場合もある
やはり公務員。労働環境はブラックかもしれませんが、福利厚生面で言えば、超ホワイトです。
年金制度や特別休暇制度などに付け加え、よっぽどのことがない限りクビもありません。
そういった意味では安定していると言えます。
ただ私は、正直安定にはあまりこだわりがありませんでした。
福利厚生が整っていたとしても、ライフワークバランスが乱れていたのでは心が疲れてしまいます。
また、リスクを取らずして後々希望の働き方ができるとは思っていませんでした。
私は初めこそ正規教諭として働いていましたが、今は講師として働いています。
安定は無くなりましたが、仕事内容が軽減され、校種希望や勤務地域希望も出せます。
どちらがいいかは人によって様々だと思いますが、自分にはこちらの働き方が合っているので、「気持ちが楽に働ける方」を選びました。
終わりに
いかがでしたでしょうか。
教員として働いていてやりがいもあるけれど、働き方が辛い・・・という方は本当に多くいらっしゃると思います。
転職するにしてもしないにしても、自分が選んだことなら“どちらも正解”です!
私のように、転職活動をしてみて、やはり教員として働く!もありです。
転職活動から学んだことは多いですし、外と比べることで教員という職の良さにも気が付くことができました。
ただ、このままでは心身ともに疲れ果ててしまいそう、という方は年収が下がったとしても転職することを強くお勧めします。
仕事は長く続けていくもの。一時的な損失よりも、長い目で見た人生の方が遥かに大切です。
自分が本当にどうしたいか、を考えてみてくださいね!応援しています!
それではまた〜!